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横山光夫………岡 田 智 宏
横山久恵………薫   桜 子
川上伸子………平 沢 里菜子
富樫繁…………本 多 菊次朗
池内真理………青 山 えりな
浦山哲夫………三 浦 英 幸
渡辺……………千 葉 尚 之
富子……………佐々木 基 子

監 督……佐 藤   吏
企 画……福 俵   満
プロデューサー…深 町  章
脚 本……福 原   彰
撮 影……長谷川 卓 也
編 集……酒 井 正 次
録 音……シネ・キャビン
助監督……茂 木 孝 幸
現 像……東映ラボテック

光夫は海辺の町に念願のマイホームを手に入れるが、それは光夫が若くして会社の経理部長に抜擢され、脱税に手を貸しているおかげである。妻の久恵はそのことを知らない。光夫が好きな部下の伸子は脱税の件で彼を脅し、なかば強引に関係を結ぶ。光夫は関係を清算しようとするが、伸子は光夫の浮気と彼が会社の脱税に関わっていることを久恵に告げて……。
これは幸福な結婚生活が主人の浮気をきっかけに崩壊していくさまを、意外なストーリー展開と濃密なエロスで描きだしたサスペンス・タッチの欲情編である。薫桜子、平沢里菜子、青山えりなと人気のフレッシュ女優たちが競演している。

 光夫と久恵の夫婦は海辺の町に念願のマイホームを手に入れた。久恵は時折予知夢を見るという妙な特殊能力があった。浜辺で二人が戯れていると、突然光夫が姿を消し、彼を捜すうち、もうひとりの自分が歩いているのが見えた。その自分は少し歩いて立ち止まり、足もとには光夫が倒れていた。その光景を久恵が見つめるという夢を最近何度も見た。
 とある不動産会社で若くして経理部長を務める光夫は社長の富樫の指示で帳簿をごまかし、脱税に手を貸していた。会社は手抜き工事のマンションを販売して利益を得ていた。営業部の伸子はその事実をネタに以前から好意を寄せていた光夫を人気のなくなったオフィスで誘惑した。現在の生活を守りたい光夫は誘われるままに伸子を抱いた。
 日曜日。光夫と久恵はショッピングセンターへ買い物に出かけた。そこへ光夫の携帯が鳴った。伸子からだった。光夫は伸子を冷たくあしらい、一方的に電話を切った。
久恵はまたもあの夢にうなされて目を覚ました。光夫はおびえる久恵を強く抱きしめ、二人は愛しあった。
光夫はまた伸子とホテルへ行った。伸子のテクニックに翻弄され、光夫は激しく彼女を抱いた。事後、光夫は伸子に金を渡して別れを切り出そうとした。そこへ二人の後をつけてきた伸子の愛人の哲夫が現れ、光夫を脅した。伸子は怒り、その場で哲夫を罵倒した。哲夫は去りぎわに光夫に女房に夜の一人歩きは気をつけるよう言っておけと捨てゼリフを放った。光夫は逆上して哲夫を蹴り倒したが、哲夫は素早く逃げ去った。光夫は二人の関係はなかったことにして欲しいと伸子に頭を下げたが、伸子は光夫のことをあきらめないと言っていった。その頃、会社の社長室では富樫が社員の真理との情事を楽しんでいた。
 翌日、伸子は急に会社をやめた。光夫は富樫に、いつまでも脱税を続けるのはまずいと忠告しようとするが、それを聞いた富樫は人が変わったように逆上し、光夫を罵倒した。
 伸子は光夫の自宅に電話し、久恵に光夫が自分と寝たこと、彼が会社の不正に手を貸していることを告げた。
その夜、光夫が帰宅すると、久恵の姿はなかった。久恵の携帯に電話すると、酔っぱらった久恵が光夫を責めた。久恵は光夫の浮気と彼が会社の不正に手を貸していたことの両方に深く傷ついていた。電話を切った久恵は不安に襲われ人混みの中でしゃがみこんだ。そして通りかかった渡辺に助けられホテルへ連れていかれた。久恵は抵抗したが、渡辺は久恵を殴り強引に体を奪った。光夫は伸子に電話し、今度顔を見たら殺してやると告げた。哲夫とセックスの最中だった伸子は彼女を笑った哲夫を灰皿で殴りつけた。
 翌朝、光夫は帰宅した久恵に「この生活を守りたかったんだ」と許しを乞うた。久恵はそれを受け入れた。しかしそれは光夫のはかない夢だった。帰宅した久恵は光夫を無視して二階の寝室へ向かい、鞄に荷物を詰めはじめた。彼女はもうこの家には居たくない、しばらく旅行にでも行ってくると言った。引きとめようとした光夫は久恵の腕を掴んだが、彼女はその手を振り解こうとしてバランスを崩し、階段から転がり落ちた。光夫は死んだ久恵を抱きしめ、慟哭した。その時、玄関のドアが開き、凶器の金槌を手にした伸子が現れた。光夫がそれで殴ってくれと言うと、伸子は金槌をその場に落とし、走り去った。
 夕方になり、電話が鳴った。留守電には会社に税務署が入って大変なことになっているという富樫の声が吹き込まれた。久恵の遺体のそばにじっとしていた光夫は立ち上がり、外へ出た。
 放心したように砂浜に座っていた光夫に警官が声を掛けた。光夫は波打ち際の方に久恵の幻を見た。それは彼女が夢で見た彼女自身の姿そのままだった。光夫は警官のホルスターから拳銃を奪い、銃口を胸に当て引き金をひいた。そこには久恵が見た夢の通り、砂の上に倒れている光夫の姿があった。そして久恵が近づき、無表情に光夫を見下ろした。


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